【一人会社の独学経理術】複合仕訳 〜 単一仕訳と複合仕訳の違いを知ろう

目次


仕訳作業にもだいぶ慣れてきた頃合いで押さえておきたい経理用語に、

『単一仕訳』

『複合仕訳』

の2つが有ります。

前の回では先んじて単一仕訳の説明から解説してみました

が、昨今の会計ソフトでは

「複合仕訳」

をつかった記帳方法のほうを推奨されています。
今回は電子仕訳帳をもっと使いこなし、さらにステップアップするための基礎がためとして、複合仕訳を深堀してみます。

単一仕訳のデメリット


単一仕訳については

前の記事

で取り上げていました。
いわゆる「諸口(しょくち)」を使って、取引をすべて一行で記録していくための書き方でした。
そこの記事でも述べましたが、会計ソフト(マネーフォワードクラウド会計)の中で単一仕訳を用いて電子帳簿を記録していく最大のデメリットとして、

+ "行数=取引数"とみなされるので、単一仕訳を多用すると、取引数が無駄に肥大化して、無料版の取引上限をすぐに使い切る

ということでした。
もちろん有料プランに切り替えると、取引数の上限は気にしなくてよいのですが、1つの取引が何倍にも膨れ上がるので、後で電子帳簿のリストを見ると

諸口地獄

に陥り、非常に見辛いものになります。
なので、会計ソフトを使う際には最初から

「複合仕訳」

にしたほうが良い、というお話を先行して解説していました。

複合仕訳?


というわけで改めまして、借方や貸方において複数の勘定科目を使う仕訳を

「複合仕訳」

といいます。
詳しい話を知らずとも、会計ソフトではデフォルトで複合仕訳方式を採用していることが多いですので、普通に

"仕訳"

と呼んで何気なく使っているのはないかと思います。
まずは簡単な具体例で複合仕訳の書き方を挙げてみます。
なお、紙のノートで複合仕訳していく分には、工夫してなんとか取引を順に書き足していくと良いのですが、csv形式で複合仕訳を表現するのは少し頭をひねる必要があります。 ここでは後でデータインポートが容易になるように、

マネーフォワードクラウド会計の仕訳帳のCSV形式

を意識しながら以下の作表ルールを元にして、項目を作成してみます。


※今回は簡易的に複合仕訳の例に挙げるだけのなんちゃってCSVフォーマットですので、マネーフォワードクラウド会計へインポートできる完全なフォーマットではありませんのでご注意ください。

+マネーフォワードクラウド会計の仕訳帳のCSVルール:

👉 同一取引日・同一取引No・借方貸方合計額の三点が一致していると、複合仕訳とみなす。

👉 それ以外は単一仕訳とみなす。

では、恒例の勤勉なるアルバイト高校生Aの仕訳作業を元にして以下のような例を挙げましょう。

1月3日 お正月でAくんの実家に親戚が集まり、その際、両親から10000円、Bおじから20000円、Cおばから5000円、Dおじから3000円、Eおじから5000円をそれぞれもらい、更に姉Fから「お釣りはあげる」ので買い出しを頼まれ、3000円渡された。

Aくんはその日のうちに依頼されたものの買い出しを済ませて、お釣りの400円を得た。

ではこの日の仕訳を複合仕訳でやっていくと以下のようになります。


まずはAくんがこの日に得た合計金額の

43400円

を勘定科目を「現金」として増えているので借方に書き込みます。 この最初の勘定科目「現金」がこのときの複合仕訳の代表勘定科目として以降の行で同様のないようが共有されます。
次に相手方の貸方に、現金が増えた事由となる項目を適当な順番にすべて記帳していきます。
なお、借方で合計金額の43400円以降の金額の項目はゼロにしているのは、マネーフォワード式のCSVフォーマットのルールに従うためのものです。
複合仕訳で重要となるとは、やはり取引番号を付けて、後で同一の取引であると分かるように管理することでしょうか。
余談ですが、マネーフォワード クラウド会計の無償版でもCSVテキストから書き溜めた帳簿データをインポートして入力することが可能で便利です。
...が、その逆のマネーフォワード クラウド会計からの電子帳簿データのCSVエクスポートには制限が掛かり、データをテキストで取り出すことができません。
経理データを相互に入出力する場合には、有料プランの導入を考えましょう。

マネーフォワードクラウド会計での入力


最後に

マネーフォワード クラウド会計

での手動仕訳で簡単な仕訳作業を行ってみましょう。


マネーフォワード クラウド会計のホーム画面の左のペインから

[手動で仕訳] > [仕訳帳入力]

を開きます。
新しい取引を作成するには、下の図のようにまず一番下の空白の行の日付に取引日を入力し、日付の左に出る+ボタンから項目を追加していくと、複数行に渡る入力を一つ一つ追加できるようになります。


入力内容は先程のAくんの仕訳帳の内容を入力してみました。 (※会計ソフトの場合、「お年玉/両親」など、こまかな取引情報は補助科目や摘要にメモ入力できますがここでは省略してみせています。)
複合仕訳の入力内容が正しいときにのみ、左端の取引No.が付与されます。 入力内容に間違いがあると、警告マークで、おかしい内容が表示されますので、エラーの内容に従って修正するようにします。

まとめ


以上、今回は仕訳帳の記帳方法で、もっとも基本の操作となる

複合仕訳

について例を挙げて説明させていただきました。
本来手書きであれば、非常に面倒な記帳作業になると思いますが、やはり今に時代、会計ソフトを使うと、とても簡単に仕訳データを入力できてしまうので、自分で経理をやられる一人会社の経営者は是非とも最初から使いこなしてみてください。

参考サイト


以下は参考にさせていただいたサイトです。
参考サイト:

複合仕訳とは?単一仕訳との違いや帳簿の作り方、メリット・デメリット